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Image 2026年7月28日 更新日 2026年10月20日 3 分で読めます

画像編集モデルの応用テクニック:レイヤー合成・拡大・遠近法

レイヤー合成、対象を絞ったトリミング、遠近法ツールを使い、AI画像編集の品質を高め、RunDiffusionでの次の生成に向けてより良いベース画像を作る方法をご紹介します。

クリーム色のソファ、アームチェア、木製のコーヒーテーブル、額装された風景画のある、落ち着いた色調のリビングルーム。

明確なプロンプトは、質の高い画像編集の土台です。ただし、すべての問題を1回の生成で解決する必要はありません。うまくいった複数の変更を残したい場合、編集が難しい細部を切り分けたい場合、オブジェクトの配置を正確に指定したい場合は、簡単な画像編集テクニックをいくつか使うことで、モデルに視覚的な方向性をより明確に伝えられます。

Affinity Photo、Adobe Photoshop、Kritaはいずれも、このワークフローに対応できます。高度なレタッチ技術は必要ありません。基本的なレイヤー、マスク、トリミング、遠近法ツールが使えれば、入力画像を整え、RunDiffusionでの次の生成に向けて、より良いベース画像を作成できます。

これらの手法は、シーンが複雑になり、1つのプロンプトでは扱いきれないときに、Nano Banana Proなどの画像編集モデルで特に役立ちます。

AI画像編集モデルとは?

AI画像編集モデルは、既存の画像と文章による指示から、新しい画像を作成します。プロンプトだけから始める一般的な画像生成モデルとは異なり、編集モデルはアップロードした画像も指示の一部として使います。元画像のうち維持すべき部分を残しながら、指定したオブジェクト、素材、色、文字、照明、植栽、デザインの細部を変更できます。

参照画像をアップロードし、メイン画像に反映したいオブジェクト、素材、テクスチャ、配色、デザイン上の特徴、ビジュアルの方向性をモデルに示すこともできます。結果の品質は、メイン画像の指定、各参照画像の役割、求める変更、維持すべきすべての要素を、どれだけ明確に伝えられるかに左右されます。

AI画像編集モデルやモデルシリーズの例には、Nano Banana Pro、Nano Banana 2、Nano Banana 2 Lite、ChatGPT Image 2.0、Seedream、Qwen Image Editがあります。得意分野、対応する入力、編集の挙動は異なりますが、この記事の準備手法は幅広く使えます。明確なメイン画像から始め、各参照画像に1つの役割を与え、求める変更を示し、変えてはいけない要素を保護することが基本です。

外部の画像編集ソフトが役立つ理由

編集モデルは、メイン画像、参照画像、注釈、プロンプトを同時に解釈する必要があります。情報量の多い参照画像には、求める素材だけでなく、無関係な家具、建築、植栽、照明、人物も写っていることがあります。また、生成結果で1か所が理想的に変わった一方、すでに正しかった別の部分まで変わってしまうこともあります。

外部の画像編集ソフトを使うと、モデルに見せる内容と、次の工程に引き継ぐ内容をより細かく管理できます。

RunDiffusionでは、生成のたびに新しい呼び出しが始まります。モデルは会話を保持せず、前回の編集も記憶しません。新しく生成するたびに、その時点で最も良い画像をImage 1としてアップロードし、必要な変更、参照画像の役割、維持する要素を改めて指定してください。

目的はプロンプトを置き換えることではありません。次のプロンプトに向けて、より明確な視覚資料を用意することです。

1. レイヤー合成で複雑な編集を積み重ねる

レイヤー合成を使うと、生成結果のうまくいった部分だけを残せます。

現在のベース画像と新しく生成した画像を、Affinity Photo、Adobe Photoshop、Kritaのいずれかで開きます。生成画像を元画像より上のレイヤーに配置します。両画像の寸法が同じで、位置が正確に揃っていることを確認してください。

上のレイヤーでは、編集がうまくいった部分以外を消去するか、マスクで隠します。下には元画像が表示されたままになり、その上に新しい生成結果の改善された部分が重なります。

基本的なレイヤー合成の手順は次のとおりです。

手順1:現在のベース画像を開きます。

複数の成功した編集をレイヤー合成で組み合わせる前の、落ち着いた色調の元のリビングルーム
元画像

手順2:新しく生成した画像を上のレイヤーに配置します。素早く正確に位置を合わせられるように、両画像のピクセル寸法を揃えてください。

元のリビングルームと、残した複数の編集レイヤーを完成画像にまとめたKritaのレイヤーパネル

手順3:上の画像の変更されていない部分を消去するか、マスクで隠し、成功した編集だけを残します。

手順4:合成画像をPNG形式で書き出して新しいベース画像にし、満足のいく結果になるまで繰り返します。

手順5:RunDiffusionの画像編集モデルで最後の調整を行い、目立つ継ぎ目をなじませます。

家具、アート、照明、カーテン、装飾の成功した編集を組み合わせた、リビングルームの完成合成画像
完成画像

レイヤーマスクは、あとから隠した部分を戻せるため、ピクセルを完全に消去するより柔軟に使えます。最終的な合成画像がきれいに仕上がれば、どちらの方法でも構いません。

この手法は、ファサードの素材はうまく変わったのに屋根まで変わった場合、狙いどおりの家具は追加されたのに部屋の構造が変わった場合、植栽は改善されたのに別の場所に不要な変更が生じた場合に役立ちます。画像全体を再生成する代わりに、成功した編集を残し、すでにうまくできていた部分を保護します。

何度か生成を重ねることで、書き出したPNGが少しずつ、より良いベース画像になります。

2. 拡大して重要な細部を切り分ける

画像を拡大したりトリミングしたりすると、周囲の余分な視覚情報が減り、使ってほしい特定の情報にモデルの注意を向けやすくなります。

この手法は、メイン画像にも補助的な参照画像にも使えます。

編集したい部分を拡大する

広い範囲を写したシーンの中では、編集モデルが小さな細部を解釈しにくいことがあります。対象を大きく切り出すと、次のような要素を変更しやすくなります。

  • 看板や文字要素
  • 窓、ドア、ファサードの特徴的な部分
  • 家具
  • 製品の部品
  • 植栽部分
  • 建築の納まり
  • 小物や装飾要素
  • 部分的な素材の切り替わり

対象の大きさ、向き、境界が伝わるように、周辺の情報を十分に残してください。切り取り範囲が狭すぎると、その細部が画像全体とどうつながっているかをモデルが理解するために必要な情報まで失われることがあります。

拡大した部分の編集が終わったら、成功した箇所をレイヤーとして全体画像に重ね戻します。結果をPNG形式で書き出し、次のImage 1として使います。

参照画像を拡大する

参照画像をトリミングすることで、その画像から何を取り入れるべきかも明確になります。

参照画像全体の中に、求めるオブジェクト、素材、形、模様、配色、家具、植栽、看板、ロゴ、建築的な特徴がある場合は、アップロード前にその要素の周囲を切り出します。無関係な内容を取り除くと、不要な背景、人物、建物、照明、構図をモデルがコピーするのを防ぎやすくなります。

重要な情報を切り分けつつ、それを理解するために必要な周辺情報は残してください。例えば素材の参照では、色の小さな一部分だけでなく、質感、目地、模様の大きさ、色むら、風化の様子を見せる必要がある場合があります。

プロンプト例は英語で記載しています。

そのうえで、プロンプトには各画像の役割を明記します。

Image 1 is the primary image and controls the complete architecture, geometry, camera, composition, and unmarked areas. Image 2 is a close reference for the sculptural bench only. Add that bench to the area marked by the green arrow on Image 1. Use its curved form, proportions, pale stone color, and smooth finish. Do not copy the background, paving, planting, lighting, or camera position from Image 2.

参照画像のトリミングと役割の指定は、組み合わせて行います。トリミングで余分な視覚情報を減らし、残した情報を何に反映するかをプロンプトで説明します。

例:テクスチャと色を拡大した参照画像を使う

この例では、RunDiffusionの注釈を使ったワークフローに従います。アップロードしたすべての画像には、Image番号を見える形で付けています。Image 1の紫の矢印は、変更するファサードの素材範囲を示しています。Image 2とImage 3は対象を絞って切り出し、それぞれが1種類の情報だけを提供するようにしています。

プロンプト:

Create a photorealistic exterior architectural image of the contemporary two story community arts building shown in Image 1. Image 1 is the primary image and controls the complete building design, geometry, camera view, composition, lighting, landscape, and surrounding site. The purple arrows on Image 1 mark the warm white facade surfaces that should be changed. Use Image 2 only for the board formed concrete texture, including its horizontal grain, formwork impressions, tie holes, construction seams, and subtle surface variation. Use Image 3 only for the muted sage green color. Replace the warm white facade surfaces marked by the purple arrows on Image 1 with muted sage green board formed concrete. Combine the texture from Image 2 with the color from Image 3. Keep the texture correctly scaled to the building and aligned naturally across each facade plane. Preserve the exact building massing, rooflines, openings, entrance, pale limestone entrance surround, dark bronze canopy, window frames, glazing, doors, paving, planting, people, camera position, perspective, crop, lighting, shadows, and reflections from Image 1. Follow the image labels and arrows as instructions. Remove the Image 1, Image 2, and Image 3 labels, the purple arrows, and every other annotation from the final image. Do not copy architecture, composition, or objects from Images 2 or 3. Do not add or remove architectural features, people, objects, signs, text, logos, or watermarks.

完成画像はImage 1の矢印に従い、Image 2のテクスチャとImage 3の色を組み合わせています。保護対象の建物と敷地の要素を維持し、Imageラベルと紫の矢印は取り除いています。

注釈を取り除き、指定したファサードに落ち着いたセージグリーンの板型枠コンクリートを適用した、建築編集の完成画像
Image 1の矢印に従い、Image 2をテクスチャ、Image 3を色の参照に使い、すべての注釈を取り除いた完成結果。

3. 遠近法を使ってオブジェクトを配置する

Krita、Adobe Photoshop、Affinity Photoの遠近法ツールは、家具、看板、ランドスケープの要素、ファサードの特徴的な部分、製品の部品などを、シーン内により正確に配置するのに役立ちます。

生成前の段階で、オブジェクトが完全になじんでいる必要はありません。意図した位置、大きさ、向き、おおよその遠近感が伝われば十分です。

生成前にオブジェクトを配置する

プロンプトだけでオブジェクトをきれいに追加できない場合は、アップロード前に大まかな合成画像を作成します。

オブジェクトを新しいレイヤーに配置し、遠近法や変形のツールでシーンに合わせます。地平線、視点の高さ、垂直線、奥行きの方向、近くにある建物の輪郭を比較してください。意図した配置が明確になるまで、オブジェクトの大きさと向きを調整します。

この方法は、モデルが繰り返しオブジェクトを違う場所に置く場合、向きを変えてしまう場合、周囲のシーンとの位置関係を誤解する場合に役立ちます。

生成後にオブジェクトを調整する

生成後に遠近感を修正することもできます。

生成されたオブジェクトの見た目は正しくても、位置、大きさ、角度が不自然な場合は、Affinity Photo、Adobe Photoshop、Kritaで移動・変形します。調整した画像をそのまま完成結果として使える場合もあれば、次の編集呼び出しのImage 1にする場合もあります。

次のプロンプトでは、修正した配置を維持しながら、シーンへのなじみ方を改善するよう指示します。接地感、影、反射、物同士の重なり、素材の光への反応、輪郭のつながりを整えるのに役立ちます。

手順1:現在のシーンに新しいオブジェクトの画像を追加します。

リビングルームの画像に大きな白猫のレイヤーを重ね、変形ハンドルを表示した画面

手順2:PerspectiveまたはTransformツールを選択します。この設定へのアクセス方法は、画像編集ソフトによって異なります。

リビングルームに配置した白猫のレイヤーに対し、Perspectiveを選択した変形ツールのメニュー

手順3:画像の四隅のハンドルを動かし、角度をシーンに合わせてから、オブジェクトを目的の位置に配置します。統合した画像を保存し、RunDiffusionで新しいベース画像として使います。この操作は、RunDiffusion Photoshop Pluginを通じて行うことも、手動で画像を保存してプラットフォームにアップロードすることもできます。

遠近法のハンドルを使い、白猫のレイヤーのサイズを変えてリビングルームの窓の近くに配置した画面

手順4:遠近感を調整したオブジェクトを含む画像を、次の生成のベース画像として使います。

現実的な大きさの白猫を窓のカーテン脇になじませた、リビングルームの完成画像

3つの手法を組み合わせる

レイヤー合成、拡大、遠近法は、繰り返し使える1つのワークフローにまとめると特に効果的です。

  1. その時点で最も良い画像をベースに選びます。
  2. 参照画像を拡大またはトリミングして、使いたい情報を切り分けます。
  3. 必要に応じて、配置が難しいオブジェクトを遠近法ツールで大まかに配置します。
  4. 準備した合成画像をImage 1としてアップロードします。
  5. 必要な参照画像を追加し、今回の生成に必要な指示をすべて含むプロンプトを書きます。
  6. 結果を確認し、成功した変更を見極めます。
  7. 成功した変更を、前のベース画像の上にレイヤーとして重ねます。
  8. 合成画像をPNG形式で書き出します。
  9. 書き出したPNGを次の編集のImage 1として使い、完成するまで繰り返します。

このワークフローなら、画像全体の再生成を繰り返すことなく、意図した変更を積み重ねられます。全体を繰り返し生成すると、不自然な乱れが生じたり、重要な細部が徐々に劣化したりすることがあります。

避けたいよくあるミス

作業用ファイルを残さずに画像を統合する

書き出したPNGに加え、レイヤーを保持したAffinity Photo、Photoshop、Kritaのファイルも保存してください。あとからの編集で問題が起きたとき、レイヤー付きのファイルがあれば以前の状態に戻しやすくなります。

ベース画像と生成画像の位置がずれる

マスクをかける前に、画像のピクセル寸法が同じで、位置が揃っていることを確認してください。わずかなずれでも、輪郭が二重になったり、細部がぼやけたり、継ぎ目が目立ったりすることがあります。

切り取り範囲を狭くしすぎる

不要な要素は取り除きつつ、大きさ、向き、境界、接合部、相互の関係が伝わるだけの周辺情報を残してください。

参照画像の影響を広げすぎる

対象を絞ったトリミングで参照情報は明確になりますが、その画像から何を取り入れ、何を変更してはいけないかは、引き続きプロンプトで正確に指定する必要があります。

遠近感を無視する

オブジェクト自体のデザインが正しくても、大きさ、角度、地平線、接地感がシーンと合わなければ、不自然に見えます。

品質が下がったベース画像を使い続ける

最新の生成結果を自動的に次のベースにするのは避けてください。その時点で最も良い合成画像を使います。1か所が改善されても別の3か所が悪くなった場合は、レイヤー合成で成功した部分だけを残します。

どの画像編集ソフトを使うべきか

Affinity Photo、Adobe Photoshop、Kritaはいずれも、このワークフローの基本的な手法に対応しています。レイヤー合成と遠近法の機能がある画像編集ソフトなら、これらの手法を使えます。

  • レイヤーとマスク
  • トリミングとサイズ変更
  • 遠近法と変形の調整
  • 基本的な色と輪郭の補正
  • PNG形式での書き出し

既存のワークフローに合ったアプリケーションを使ってください。特定のソフトウェアよりも、手法そのものが重要です。

モデルが見るべき情報を絞る

画像編集の品質を上げるには、モデルにより多くのことを求めるより、曖昧さを取り除くほうが効果的な場合がよくあります。

レイヤー合成は成功した作業を保護します。拡大は重要な情報を切り分けます。遠近法はオブジェクトを置く位置を伝えます。そして、結果を新しいPNGとして書き出すことで、次の生成に、より良いImage 1を渡せます。

生成・編集プロンプトの書き方を体系的に知るには、Nano Banana Proプロンプト完全ガイドをご覧ください。複数のアップロード画像に明確な役割を与える方法は、RunDiffusion複数画像プロンプトガイドで詳しく説明しています。

どのモデルを試すべきか

すべての画像に最適な編集モデルが1つあるわけではありません。重要な編集がうまくいかない場合は、準備済みのImage 1、参照画像、注釈、プロンプトをそのまま使い、別のモデルで試してください。出力を比較すると、どのモデルが構造を最もよく保持し、オブジェクトを配置し、視覚的な方向性を解釈できるかが分かります。

Nano Banana Pro

Nano Banana Proは、複数の参照画像、注釈、文字、互いに矛盾しない複数の編集を組み合わせた、詳細な指示に適しています。デザイン変更と明確な維持指示をプロンプトで両立させる必要がある場合に使えます。

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Nano Banana 2

Nano Banana 2は、プロンプトによる高い制御性と、素早い生成・編集を目指して作られています。スピードと一貫性の両方が重要な、キャンペーン用の制作物、ビジュアルの試作、商品画像、実制作での編集に役立つ選択肢です。

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Nano Banana 2 Lite

Nano Banana 2 Liteは、素早いコンセプト作成、プロンプトのテスト、ビジュアルのバリエーション、初期の編集に向いた軽量な選択肢です。細かな仕上げに時間をかける前に、多くの方向性を探りたいときに使えます。

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ChatGPT Image 2.0

ChatGPT Image 2.0は、指示に基づく編集、オブジェクトの変更、ビジュアルのアイデア出し、シーン全体の調整に使える柔軟な選択肢です。複雑な編集に別の解釈を求める場合や、複数のビジュアルの方向性を探りたい場合に試してみてください。

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Seedream 4.5 Edit

Seedream 4.5 Editは、ビジュアルの洗練、素材変更、雰囲気づくり、スタイリング、デザインのバリエーションに役立ちます。仕上がりの質と全体の見せ方を重視する場合に、比較する価値があります。

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Qwen Image Edit

Qwen Image Editは、対象を絞った修正、オブジェクトの配置、スタイル変更、試行的なバリエーションの作成に使える、もう1つの選択肢です。別のモデルが画像を変えすぎる場合や、求める配置を違う形で解釈する場合に試してみてください。

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